【橈骨神経麻痺】交通事故の後遺症で手が動かしにくい状態から克服するまで

橈骨神経麻痺で来院された女性（50代/会社員）の改善事例をご紹介します。

主訴（来院時の症状）

交通事故の後遺症による手の運動制限が主訴。文字を書くなどの日常動作はある程度は可能だが、こまかい動作になると力が入りにくく困難な状態。包丁の使用でも動作を誤ることが何度かみられる。

立位姿勢の観察から猫背姿勢、触診による上腕二頭筋と上腕三頭筋の硬直、特に腕橈骨筋の硬直、頚部の胸鎖乳突筋の短縮を確認。

来院に至るまでの経緯

自転車と車の接触による交通事故で腕を負傷。骨折はないが肘と手首周辺の打撲と捻挫と内出血が広範囲に出現。医療機関で事故の治療を行っていたが時間の経過とともに腕が動かしにくくなり麻痺の状態になる。

病院でのリハビリや鍼灸院で治療を行うも思うような改善がみられず知人の紹介で来院。

仕事では細かい動作があまり必要でないため一通りこなせてはいるが家事に支障が出ている。特に料理の際の包丁の使用を気にしている。

検査と所見

初回検査結果は以下の通り。

検査結果の分析から、前傾姿勢による頚部から上腕部と前腕部の血流低下と神経障害および栄養に起因する問題と判断。

施術内容と経過

姿勢、主に上半身を安定させるための姿勢矯正と頚部から上腕部・前腕部の血流促進と賦活および栄養指導に重点を置いた。

整体法による骨盤矯正、ソーマダインによる細胞生理学に基づくリンパ調整療法とペインシフト運動療法による姿勢矯正、血菅加圧トレーニング法による上肢の強化をメインで施術開始。首から腕にかけてのリンパ調整を行う。

立位の姿勢時におへその下・丹田の位置を感じて立つ意識への脳内イメージを強化させる。

あわせて栄養指導を行い、回復力を強化させるナッツなどのタンパク質、EPA・DHAやブロッコリースプラウトなどビタミンを多く含む食材の積極的な摂取を指示。また、成長ホルモンを安定させるために入眠する時刻を指定。

初回～2週目/週2回ペース

機能回復など主症状は大きな変化はなし。一進一退の状況。

2週目～4週目/週2回ペース

機能の大きな変化は無し。いまだ一進一退。

1か月経過/週1回ペース

日常生活動作が可能な範囲が広がり始める。

2か月経過/週1回ペース

前傾姿勢の変化が少しずつ確認されはじめる。腕の運動可動性が徐々に改善の方向へ。

3か月経過/週1回ペース

日常生活動作が正常に向かい始め、神経伝達の回復への兆しがみられる。

3か月目の再検査による立位の姿勢、筋肉の過緊張、上肢の運動機能と血中酸素濃度ともに基準値クリア。日常生活動作も問題が無くなり栄養状態も理想値へ到達。上腕部と前腕部の手関節運動制限が消失する。

施術開始3か月時点で経過順調とする。予後良好により現在定期メンテナンス中。

院長からのコメント

麻痺のケースには血菅加圧トレーニングが非常に有効です。筋肉のみならず血菅を鍛えることで機能が低下した組織を無理なくスムーズに再生することが可能になります。

さらに神経細胞に良いとされるビタミンが豊富な食材を積極的に食べることで想定より早く回復することができます。

もしも橈骨神経麻痺でお悩みなら一度ご相談いただけると幸いです。

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